
オーガニック・フェスタの報告がすんだところで、中断していた「マテ茶に出会うまでの壮大な(?)自分史を再開したいと思います。前回(9月30日)、大学に入学後、鍛え酒ですっかりのんべいになっていった件まで書きました。まあ、そのあたりから、始めますか。
「僕は20歳だった。それが人生でもっとも美しいときだなんて誰にも言わせまい」
これは、ポール・ニザンの小説『アデン・アラビア』の有名な書き出しです。僕よりちょっと上の団塊の世代の人たちは、このフレーズを好んでよく引用するので、ご存知の方もいると思います。池澤夏樹によれば、これはカミュの『異邦人』の冒頭「きょう、ママンが死んだ」とともに、二十世紀のフランスの小説の中で、もっとも有名な書き出し、となります。
『アデン・アラビア』はなかなか刺激的な小説だったと記憶しています。当時の大学生は、小説でも哲学書でも、流行のものには一応目を通していました。まあ、だからどうした、と言われれば返答に困ります。「教養」というのとはちょっと違う。単なる「恰好つけ」だったのかもしれません。
そんな生意気盛りの大学3年の夏、僕はアメリカに行ったのでしたーー来週はアメリカ大陸珍道中編に突入です。
と、その前に、読書の秋といいますから、フェデリコ・マテのリラックスを飲みながら、久しぶりに昔の小説でも読むことにします。
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