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パラグアイ産オーガニックマテ茶の魅力を一人でも多くの人に伝えたい。そして日本中にマテ茶を広めたい。そう、私はマテ茶の伝道師です。
ある昭和史
色川大吉著『ある昭和史 自分史の試み』( 中央公論社)

ふたたび、自分史を書こうと思います。
アメリカの旅から帰った僕は、なんとなくボーっとした生活を送っていました。これといった目標もなく、やりたいことも見つけられず、無為な毎日が続きました。

そんなある日、ゼミ論のテーマを決めるように教授から言われました。「あなたは何をしたいの?」「それがわからないのです」「わからない?」「何かしなくてはいけないとは思うのですが、テーマが浮かんでこないんです」「そう、だったら自分史をやりなさい」「自分史?」「そう、自分自身をテーマにして、好きなようにやりなさい」「はあ」

キツネにつままれたような感じで、とにかく自分史というものを考えるようになりました。その前年、歴史家の色川大吉さんが、『ある昭和史 自分史の試み』( 中央公論社)を出版、一部で自分史が話題になっていました。この本はすでに読んでいたので、一市民の人生、一隅を照らすようなしごとをしている庶民の生きた証を記録することの意味は何となく理解はしていました。とはいえ、生意気でしたから、かなりへそ曲がりな解釈の論文を書きました。

すると教授は「面白かったですよ。せっかくだから色川さんにも読んでもらいました。なかなか高評価でしたよ」
「そんな、めっそうもない」「ほめられたんだから、喜んでいいんですよ」「ははあ」

ゼミの教授は鶴見和子さんで、僕はずいぶん影響を受けました。

本当は、自分とは何か?などと考えても結論など出ないのです。そんなところで立ち止まっているようでは人生の落ちこぼれになるばかり。それがわかっていながら、僕は大学を出ると就職もせず、今でいうフリーターの道を歩むことにしました。

そして、ちょっとしたきっかけで、『女性自身』という週刊誌の専属ライターになったのでした。

ちょっと失礼してフェデリコ・マテのエナジーでティーブレイク。明日につづく。